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かかりつけ薬剤師をやりたくない7つの理由|角を立てない断り方と制度の変化

かかりつけ薬剤師をやりたくない7つの理由
編集部

かかりつけ薬剤師をやりたくないなんて、薬剤師として言ってはいけない気がする。

この記事では、かかりつけ薬剤師をやりたくないと感じたときの考え方と断り方について解説します。

業務ノルマがある薬局のうち、半数ほどが同意の件数をノルマにしていたという調査結果が出ました。

そして国は、その仕組みそのものを見直しています。

結論:かかりつけ薬剤師はやりたくないと言っていい?
  • 要件を満たさないなら、そもそも引き受けられない
  • 点数の上乗せが消え、人数を集める理由が薄くなった
  • 時間外の相談は、ほかの薬剤師が受けてもよい決まり
  • それでも強要が続くなら、環境のほうを変える選択

この記事は、厚生労働省と中央社会保険医療協議会の資料を直接読んで書きました。

断り方だけを書いた記事とは、そこが違います。

編集部が公的資料を突き合わせた方針はコンテンツ制作・運用ポリシーをご覧ください。

制度は令和8年度に見直されました。古い前提のまま我慢していないか、先に確かめてみてください。

知らないまま我慢を続けると、すでに変わったルールで消耗し続けることになります。

次の面談で同意の件数を聞かれる前に、いまの決まりを確かめておきましょう。

かかりつけ薬剤師をやりたくないのは、わがままではありません
目次

かかりつけ薬剤師をやりたくないのは、わがままではありません

まず、その気持ちの位置づけから確かめます。

順番に見ていきましょう。

断る薬剤師は珍しくないと国の調査が示している

ためらっているのは、あなただけではありません。

厚生労働省の調査では、薬剤師1,673人に業務の実態をたずねています。

その中で、求められる指導はしているのにあえて算定していないという回答が537件ありました。

制度としての「かかりつけ」に違和感を持つ薬剤師は、国の調査にも現れています。

理由として特に多かったのは、算定要件を満たせないという事情でした。

一方で薬剤師が当然に果たす職務だからという回答も141件あります。

当然の仕事なのに料金を上乗せする違和感

患者さんの顔を思い浮かべると、切り出しにくいものです。

同じ調査では、患者に上乗せの料金を請求できないという理由が165件ありました。

指導料ができる前から同じ関わり方をしていた薬剤師ほど、この壁にぶつかります。

  • 指導料の前から同じ関わり方をしていた
  • 患者との関係が長く、いまさら料金の話をしにくい
  • 断られたときの気まずさを想像してしまう

やっている中身は変わらないのに、名前がつくと請求が発生する。

その落差に説明しづらさを感じるのは、自然な反応でしょう。

理由を「制度」と「職場」に分けて考える

やりたくない理由は、ひとまとまりに見えて中身が違います。

制度に由来する負担は、決まりを読めば軽くなるでしょう。

職場に由来する負担は、話し合いか環境を変えるかでしか動きません。

制度の話なら決まりが助けてくれます。職場の話なら、動かすのは人です。

この2つを混ぜたまま悩むと、出口が見えなくなります。

まずはどちらが重いのかを仕分けてみましょう。

かかりつけ薬剤師をやりたくないと感じる7つの理由

現場で語られる理由を7つに整理しました。

あてはまるものから読んでみてください。

かかりつけ薬剤師をやりたくないと感じる7つの理由

時間外の連絡先を伝えるのが不安

特に多く語られるのが、この不安です。

自分の連絡先を渡すと、生活の線引きが消えるように感じますよね。

子どもを寝かしつけている時間に着信が鳴る場面を想像すると、気が重くなります。

編集部

夜中に電話が鳴ったらどうしよう、と思うと同意書を出す手が止まる。

ただし、いまの決まりは1人で受け続ける前提ではありません

詳しくは時間外の相談のルールで確かめます。

同意の件数がノルマになっている

件数を追いかける形になると、仕事の意味が薄れます。

国の調査では、業務ノルマがある薬局のうち半数ほどが同意の件数を数えていたと示されました。

患者のためではなく、数字のために声をかける。

ノルマという言葉は、国の審議会の資料にもそのまま書かれています。

その居心地の悪さは、個人の気の持ちようでは消えません。

実際の数字はノルマの実態にまとめました。

患者に料金の上乗せを説明しづらい

説明の場面を思い浮かべると、言葉が詰まります。

患者さんにとっては、窓口で払う金額が増える話だからです。

「今までと何が変わるんですか」と聞かれて、答えに困った経験はありませんか。

  • 何が変わるのかを一言で言えない
  • 断られたあとも通い続けてもらえるか不安
  • 高齢の患者さんほど負担を気にする

この点は、令和8年度の見直しで前提が大きく変わりました

変更の中身は制度の変化で解説します。

担当患者を1人で抱える責任が重い

名前が手帳に載ると、責任の重みも変わってくるでしょう。

担当する患者が増えるほど、把握しておく情報の量も増えていきます。

他院の処方も市販薬もサプリメントも、まとめて確認する立場になるからです。

やむを得ない事情があるときは、ほかの薬剤師が服薬指導を行っても差し支えないとされています。

その負荷を1人で背負う想像をすると、手を挙げにくくなりますよね。

実際には薬局全体で支える設計が決まりの中に用意されています。

研修認定の維持に時間とお金がかかる

要件のひとつが、研修認定の取得です。

単位を集めるには、休日の研修参加が必要になる場面も出てきます。

費用を自己負担している薬剤師も少なくありません。

  • 研修費用を薬局が出すのか自分で出すのか
  • 受講の時間が勤務時間に入るのか
  • 更新できなかったときの扱い

更新のたびに時間を差し出す感覚が、やりたくない気持ちを強めます。

費用の扱いは薬局によって違うため、就業規則を確認しておきましょう。

手当が負担に見合っていないと感じる

お金の話は、割り切れなさが残りやすい部分です。

かかりつけ薬剤師の手当については、公的な統計が存在しません

薬局ごとに有無も金額もばらつくため、相場という言い方ができないのです。

手当の金額は公的資料で確認できないため、この記事では具体的な数字を出していません。

だからこそ、募集要項と就業規則で個別に確かめる必要があります。

ネット上の金額をそのまま信じるのは避けたいところ。

断ると評価に響きそうで言い出せない

いちばん厄介なのが、この空気の問題です。

誰も強制とは言わないのに、断りにくい流れができあがっていきます。

面談のたびに件数を確認されると、数字が評価そのものに見えてくるもの。

スクロールできます
やりたくない理由どこに原因があるか動かし方
時間外の連絡制度の理解不足決まりを読めば軽くなる
同意のノルマ職場の運用上長との話し合い
料金の説明制度が変わった部分前提が更新された
1人で抱える責任制度の理解不足薬局で分担する設計あり
研修認定の維持職場の支援体制就業規則の確認
手当への不満職場の待遇募集要項で比較
評価への影響職場の運用記録を残して相談

ここは制度ではなく、職場の運用の話です。

言い方の具体例は断り方5つで紹介します。

制度は変わった|かかりつけ薬剤師をやりたくない理由の一部は解消されている

ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。

公的資料の中身を見ていきましょう。

制度は変わった|かかりつけ薬剤師をやりたくない理由の一部は解消されている

かかりつけ薬剤師指導料は削除された

令和8年度の調剤報酬の見直しで、大きな変更がありました。

厚生労働省の資料には、かかりつけ薬剤師指導料を廃止しと明記されています。

改定内容を並べた表でも、この項目の欄は「削除」となりました。

スクロールできます
項目改定前改定後
かかりつけ薬剤師指導料76点削除
服薬管理指導料1(かかりつけ)45点
服薬管理指導料1(それ以外)45点45点
服薬管理指導料2(かかりつけ)59点
服薬管理指導料2(それ以外)59点59点

ただしかかりつけ薬剤師そのものが無くなったわけではありません

無くなったのは点数の名前であり、役割は服薬管理指導料の中へ移りました。

出典は厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」です。

かかりつけかどうかで点数が変わらなくなった

上の表で注目したいのは、下の4行です。

かかりつけ薬剤師が行った場合と、それ以外の場合で点数が同じになっています。

以前は、かかりつけとして算定できれば上乗せが発生していました。

「同意を1枚取れば薬局の収入が増える」という関係は、いまの点数表では成り立ちません。

その差がなくなった意味は小さくありません。

同意書の枚数を集める経済的な理由が、制度の側から薄くなったからです。

評価の軸は同意の枚数からやった中身へ移った

では、かかりつけ薬剤師の働きはどこで評価されるのでしょうか。

厚生労働省は、実施した指導等に基づく評価を新しく設けたと説明しています。

電話での継続確認や、患家を訪問しての残薬整理が対象です。

スクロールできます
新しい評価点数何をしたときか
かかりつけ薬剤師フォローアップ加算50点(3月に1回)電話等で服薬状況や残薬を継続して確認した
かかりつけ薬剤師訪問加算230点(6月に1回)患家を訪問し残薬を整理して医療機関へ情報提供した
調剤時残薬調整加算50点/30点残薬を聞き取り調整した(かかりつけなら50点)
薬学的有害事象等防止加算50点/30点一元的な管理にもとづき薬剤を調整した
服用薬剤調整支援料21,000点多剤服用の患者へ包括的に介入した(適用は令和9年6月1日から)

つまり、実際に動いた分だけ評価される形に組み替えられました。

頭数を集める運用は、この設計とかみ合わなくなっていきます。

ノルマは国も問題にしている|中医協の資料が示す実態

制度が変わった背景には、国の調査があります。

数字で確かめていきます。

ノルマは国も問題にしている|中医協の資料が示す実態

業務ノルマがある薬局の割合

自分の職場だけの話なのか、気になりますよね。

薬剤師1,673人への調査では、業務ノルマがあると答えたのは17.2%でした。

残りの82.8%は、ノルマは無いと回答しています。

ノルマがある職場は少数派です。つまり、環境を変えれば避けられる負担でもあります。

多数派ではありませんが、6人に1人前後が数字を追う環境にいる計算になります。

この調査は中医協の資料として公開されました。

ノルマの中身は算定回数と同意件数が上位

次に、何を数えられているのかを見ます。

ノルマがある薬局では、算定回数と同意の件数が上位に並びました。

国はこれを「約半数の薬局でかかりつけに関する業務ノルマがあった」とまとめています。

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ノルマの内容回答した薬剤師の割合
トレーシングレポートの件数56.8%
かかりつけ薬剤師指導料の算定回数53.5%
かかりつけ薬剤師指導料の同意の件数50.5%
フォローアップの件数43.6%
残薬整理に係る業務の件数24.4%

やりたくない気持ちの正体が、数字で可視化された形です。

出典は中央社会保険医療協議会「調剤について(その2)」にあります。

患者が選ぶ構造になっていないと国が書いた

資料の中で、国はさらに踏み込んでいます。

点数が高いことで算定回数のノルマ化や定型的な打診が発生していると書かれました。

そのうえで、患者がかかりつけ薬剤師を選ぶ構造になっていないと指摘しています。

編集部

声をかけるのがつらいと思っていたけれど、かけられる側も苦しかったんだ。

患者団体に届いた声も、同じ資料に載りました。

薬局に行くたびに同意を求められて通うのが苦痛という相談です。

かかりつけ薬剤師の要件は緩められた|勤務時間と在籍期間

引き受ける側の条件も見直されています。

要件は断る根拠にもなるので、正確に押さえておきましょう。

週31時間以上に見直された

勤務時間の条件が1時間だけ下がりました。

いまの要件は、当該薬局に週31時間以上勤務していることです。

育児や介護の措置で所定労働時間が短くなった場合は、別の基準が用意されています。

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要件内容
勤務経験保険薬剤師として3年以上の保険薬局勤務経験(医療機関での経験は1年を上限に算入可)
勤務時間週31時間以上(育児・介護の措置で短縮された場合は週24時間以上かつ週4日以上)
在籍期間継続して6か月以上(産休・育休・介護休業からの復職は休業前の期間を合算可)
研修認定薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の認定を取得
地域活動医療に係る地域活動の取組に参画

その場合は週24時間以上かつ週4日以上で足ります。

時短勤務だから無理と思い込む必要はありません。

在籍6か月以上で届け出できる

在籍期間の条件も短くなりました。

届け出の時点で、その薬局に継続して6か月以上在籍していることが基準です。

産前産後休業や育児休業から復職する場合は、休業前の期間を合算できます。

要件が緩んだぶん、「条件を満たしていないから」という断り方は使える場面が減りました。

ここは断る材料が1つ減った変更でもあります。

要件を理由にする場合は、自分の状況を先に確認しておきましょう。

育児や介護の期間は短い勤務でも算定できる

子育て中の薬剤師が知っておきたい決まりです。

育児・介護休業法の定める期間中は、週31時間未満でも算定できます

ただし条件つきです。

  • 勤務時間が通常より短いことを説明する
  • 時間外の対応を誰が行うかを伝える
  • ほかの薬剤師と患者情報を共有しておく

同意を得るときに、勤務時間が短いことを患者へ説明しなければなりません。

時間外の対応をほかの薬剤師が行う場合も、その旨を伝える決まりです。

薬局側にも要件が課された

今回の見直しでは、薬局そのものにも条件がつきました。

週31時間以上勤務する薬剤師の在籍期間が平均して1年以上であること。

または、管理薬剤師が継続して3年以上在籍していることが求められます。

薬剤師個人だけでなく、薬局の体制も問われる形に変わりました。

さらに、患者のプライバシーに配慮した独立したカウンターも必要です。

人の入れ替わりが激しい薬局では、この条件が壁になる場合もあるでしょう。

夜中の電話が不安な人へ|時間外の相談は1人で背負う決まりではない

ここは通知の原文を確かめる価値があります。

1つずつ読み解いていきます。

夜中の電話が不安な人へ|時間外の相談は1人で背負う決まりではない

通知の言葉は休日と夜間を含む時間帯

24時間対応という言葉が、ひとり歩きしています。

いまの通知に書かれているのは休日、夜間を含む時間帯の相談に応じる体制です。

実は、この文言に変わったのは令和6年度の見直しでした。

患者から休日、夜間を含む時間帯の相談に応じる体制をとり、開局時間外の連絡先を伝えること。

出典:厚生労働省「調剤報酬点数表に関する事項」

それ以前は、24時間相談に応じる体制と勤務表を患者に渡すことが求められていました。

古い解説を読んでいると、この違いに気づけません。

ほかの薬剤師が対応しても差し支えないと書かれている

ここが、いちばん知られていない部分です。

通知には、原則としてかかりつけ薬剤師が対応すると書かれています。

ただし続けて、別の保険薬剤師が対応しても差し支えないと明記されました。

「自分の携帯を24時間握っていなければならない」という決まりは、通知のどこにも書かれていません。

対応した薬剤師は、内容をかかりつけ薬剤師と共有します。

つまり薬局全体で受ける仕組みが、決まりの中に用意されているのです。

折り返し連絡ができる体制でよい

電話に出られなかったときの扱いも定められました。

やむを得ない事由で応じられなかった場合は、速やかに折り返せる体制で足ります。

薬局以外の場所で対応する際の記録閲覧は「望ましい」という表現でした。

  • その場で出られなくても折り返しでよい
  • ほかの薬剤師が受けてもよい
  • 自宅から薬歴を見られる体制は「望ましい」止まり

必須ではないという点が、読み落とされがちです。

不安の多くは、決まりより厳しい思い込みから生まれています。

それでも負担が偏る職場はある

決まりが緩くても、運用が厳しい職場は残るでしょう。

実際には担当者が全部受けるという暗黙の了解がある薬局も見かけます。

時間外の電話対応が労働時間にあたるかは、指揮命令の有無で決まるものです。

編集部

ルールが緩くなっても、店舗の空気が変わらないと意味がないんですよね。

考え方は厚生労働省「労働時間・休日」で確認できます。

それでも改まらないなら、環境を変える判断も選択肢でしょう。

かかりつけ薬剤師をやりたくないときの断り方5つ

ここからは、実際の言い方に入ります。

使いやすいものから試してみてください。

かかりつけ薬剤師をやりたくないときの断り方5つ

要件を満たしていないことを理由にする

いちばん角が立たないのが、事実を並べる方法です。

勤務時間や在籍期間、研修認定のどれかが足りなければそもそも届け出できません

気持ちの話にしないぶん、相手も引き下がりやすくなります。

  • 「在籍がまだ半年に届いていないので、届け出の対象になりません」
  • 「研修認定の単位が足りていないため、いまは要件を満たせていません」

ただし要件は緩められたので、自分の状況を先に確認しておきましょう。

満たしていないと言い切ったあとで覆ると、かえって気まずくなります。

いまの担当患者の数を具体的に伝える

抽象的に忙しいと言っても、話は動きません。

いま抱えている人数と、1日の処方箋枚数を数字で示すのが有効です。

「担当が18人になり、フォローの電話が週に5件を超えています」と伝える。

感情ではなく数字で話すと、拒否ではなく相談として受け止められます。

受け手には、限界の位置が見えるようになります。

断るというより、上限を共有する会話になるでしょう。

できないではなく今は難しいと時期をずらす

言い切ると、関係がこじれることがあります。

そこで時期をずらす言い方に変えてみましょう。

「下の子が小学校に上がるまでは難しいです」と伝えるだけで印象が変わります。

  • 「いまの担当が落ち着いたら、あらためて考えさせてください」
  • 「研修の単位がそろう時期まで待っていただけますか」

拒否ではなく、条件つきの保留として扱われるからです。

同じ内容でも、受け取られ方はずいぶん違います。

代わりにできる業務を提案する

断るだけだと、後ろめたさが残りますよね。

代わりに引き受けられる仕事を出すと、会話が前に進みます

残薬の整理やトレーシングレポートは、いまの制度でも評価される業務です。

新しい加算は「かかりつけの人数」ではなく「実施した業務」に付きます。提案の材料になります。

フォローアップの電話を分担で受けるという提案もできます。

薬局にとっての実利が残るので、話がまとまりやすくなるでしょう。

書面ではなく口頭で早めに伝える

伝えるタイミングも結果を左右するもの。

体制の届け出が動き出してからでは、引き返しにくくなります

面談の場を待たず、日常の会話の中で先に触れておきましょう。

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相手言い方の例避けたい言い方
管理薬剤師「在籍期間の要件をまだ満たせていません」「やりたくないので無理です」
エリアマネージャー「担当が18人を超えていて、フォローが回りません」「ノルマはおかしいと思います」
本社の担当者「残薬整理のほうで数字に貢献したいです」「制度が変わったので不要では」
同僚「いまは受けられないけれど、電話の分担は手伝う」「押しつけられて迷惑している」

いきなり書面で出すと、対立の形になってしまいます。

記録が必要になるのは、強要が続いた段階からで十分です。

断ったあとが気まずい人へ|かかりつけ薬剤師をやりたくない人の立ち回り

断ったあとの空気こそ、いちばん気になる部分でしょう。

関係を壊さずに済む順に並べました。

断る理由を制度の話に寄せる

個人の好き嫌いにすると、感情のぶつかり合いになります。

そこで、点数の上乗せが消えた事実を共通の話題にしてみましょう。

人数を集めても薬局の収入が増える構造ではなくなりました。

「自分が嫌だから」ではなく「制度がこう変わったから」に置き換えると、話が進みます。

この情報は、上長にとっても新しいはずです。

対立ではなく、情報共有の形に持ち込めます。

同意は複数回来局した患者に行うルールを共有する

初対面の患者に声をかけるのは、つらいものです。

通知では、同意取得は複数回来局している患者に行うと定められています。

初来局の患者に片っ端から打診する運用は、ルールに沿っていません。

  • 同意は複数回来局している患者に行う
  • 説明は算定しようとする薬剤師本人が行う
  • 1人の患者につき1薬局の1薬剤師のみ

説明するのも算定する薬剤師本人と決められています。

この2点を共有するだけで、無理な打診は減らせるでしょう。

強要が続くときの相談先

それでも押し切られる場面はあるでしょう。

断ったことを理由に評価や配置で不利益を受けたなら、話は変わります。

社内の相談窓口や労働組合、労働局の総合労働相談コーナーが使えるはずです。

編集部

断っただけで評価を下げられたら、それはもう別の問題ですよね。

言い方や証拠の集め方は、薬剤師がパワハラで辞めたいときの対処法で詳しく整理しました。

1人で抱え込まないことが、状況を動かす近道になります。

記録を残しておく

記録は、争うためだけのものではありません。

いつ誰から何を言われたかを日付つきで残すだけで十分です。

手帳やメモアプリで足ります。

記録があると、相談窓口での話が具体的になります。使わずに済めば、それでかまいません。

面談で件数を指示された事実も、そのまま書き留めておきましょう。

あとから相談するとき、記憶より記録のほうが力になります。

やりたくない気持ちが限界のとき|かかりつけ薬剤師の負担が軽い職場の見分け方

職場そのものを変える判断も、立派な選択肢です。

確かめ方を具体的に見ていきます。

求人票で確認したい3つの項目

求人票からも、ある程度は読み取れます。

見るべきは、1日の処方箋枚数と薬剤師の人数の比率です。

人が足りない店舗ほど、時間外の対応が特定の人へ寄っていきます。

  • 1日の処方箋枚数と常勤薬剤師の人数
  • かかりつけ手当の有無と支給条件
  • 研修費用と受講時間の扱い

手当の項目にかかりつけ手当の記載があるかも確かめましょう。

記載があるなら、その業務が前提になっているサインです。

面接で聞いておきたいこと

聞きにくい質問ほど、入社後に効いてきます。

おすすめは、先月の時間外の相談件数をたずねる聞き方です。

数字が即答で返ってくる薬局は、実態を把握している証拠になります。

「かかりつけの担当は何人までにしていますか」も、上限の考え方がわかる質問です。

あいまいな答えしか返らない場合は、個人任せの可能性を疑いましょう。

聞きにくければ、薬剤師の転職エージェントが怖いと感じるときの対処法も参考にしてください。

ノルマの有無は言い方が変わることがある

ノルマという言葉は、面接ではまず出てきません。

代わりに目標値や努力目標という表現が使われます。

編集部が取材した現場では、達成状況が面談で確認されるという声がありました。

「目標は誰が決めていますか」「未達のときは何がありますか」まで踏み込むと実態が見えます。

言い方ではなく、確認される頻度を聞くほうが実態に近づけるでしょう。

ゆったり働ける環境は薬剤師がのんびり働ける職場の選び方にまとめています。

かかりつけ薬剤師をやりたくない人に向く働き方6つ

そもそも制度の対象にならない働き方もあります。

それぞれの向き不向きを見ていきましょう。

病院薬剤師

病院にはかかりつけ薬剤師の制度がありません。

調剤報酬ではなく診療報酬の枠組みで働くためです。

ただし当直や病棟業務があり、時間外の負担が消えるわけではありません。

かかりつけの打診はなくなりますが、当直という別の時間外業務が入ります。

年収は下がる例も多く、条件面の確認が欠かせません。

臨床に深く関わりたい人には向いています。

製薬会社や医薬品卸などの企業

企業で働けば、患者対応そのものから離れられるでしょう。

医薬品卸には、営業所ごとに薬剤師を置く決まりがあります。

薬機法にもとづく職域なので、募集は安定して存在するのです。

  • 患者からの時間外の連絡がない
  • 土日が休みになりやすい
  • 調剤の経験を活かしにくい場面もある

根拠はe-Gov 医薬品医療機器等法で確認できます。

働き方の実際は医薬品卸で薬剤師が働く実態にまとめました。

ドラッグストア

調剤を併設していない店舗なら、制度の対象外です。

ただし併設店では通常の薬局と同じ話になります。

応募する際は、調剤併設かどうかを先に確かめましょう。

「ドラッグストアなら関係ない」とは限りません。調剤併設かどうかで判断が変わります。

接客や品出しなど、調剤以外の業務が増える点も押さえておきたいところ。

年収は高めに設定されている求人が目立ちます。

派遣やパート

勤務時間の要件から外れる働き方もあります。

週31時間に届かなければ、届け出の対象になりません

ただし育児や介護の期間は、短い勤務でも算定できる例外があります。

  • 週31時間に届かなければ届け出の対象外
  • 育児・介護の期間は例外がある
  • 賞与や昇給の条件は事前に確認する

収入やキャリアの積み上げ方は変わるため、そこは天秤にかけましょう。

投薬中心になりやすい点は派遣薬剤師が投薬ばかりになる理由で解説しています。

在宅を中心にした薬局

意外かもしれませんが、在宅を中心にした薬局とは相性のよい働き方です。

在宅の訪問管理を算定している患者には、かかりつけの加算が付きません

業務が在宅中心なら、同意を集める運用そのものが起きにくくなります。

対人業務そのものは好きだけれど、同意を集めるのが苦手という人に向いています。

ただし緊急時の訪問という別の負担は生まれます。

体制が整った薬局を選べるかどうかが分かれ目でしょう。

公務員や公的機関

保健所や自治体の薬務担当という道もあります。

調剤報酬の枠組みから完全に離れるため、同意の話は起きません

その代わり、採用枠は限られています。

スクロールできます
働き方かかりつけの打診時間外の負担注意したい点
病院制度なし当直あり収入が下がる例がある
企業制度なし少ない調剤の経験を使う場面が減る
ドラッグストア併設店はあり店舗による調剤以外の業務が増える
派遣・パート時間数しだい少なめ賞与や昇給の条件を確認
在宅中心起きにくい緊急訪問あり体制が整った薬局を選ぶ
公務員制度なし少ない採用枠が限られる

年齢制限のある試験も多いため、計画的な準備が要るでしょう。

薬剤師の任務そのものはe-Gov 薬剤師法に定められています。

管理薬剤師とかかりつけ薬剤師の違い|断りやすさが変わる

混同されやすい2つを、はっきり分けておきます。

違いがわかると、断り方も変わります。

根拠になる法律が違う

2つは、まったく別の仕組みです。

管理薬剤師の根拠は薬機法という法律にあります。

一方のかかりつけ薬剤師は、調剤報酬というお金の仕組みの中の呼び名です。

  • 管理薬剤師=薬機法にもとづく必置の役割
  • かかりつけ薬剤師=調剤報酬の算定上の位置づけ

法律で義務づけられた役職ではありません。

この差が、断りやすさの差になって表れます。

管理薬剤師は薬局に1人置く決まり

管理薬剤師は、薬局に置かなければならない役割です。

そのぶん断ると人員配置に直接ひびきます

候補が自分しかいない店舗では、話がこじれやすくなるでしょう。

管理薬剤師は「代わりがいない」構図になりがちです。かかりつけ薬剤師とは重さが違います。

断り方の型は管理薬剤師になりたくないときの断り方で詳しく整理しました。

すでに就いている人は管理薬剤師を辞めたいと感じる理由もあわせてどうぞ。

かかりつけ薬剤師は患者が選ぶもの

もうひとつ、大事な前提を押さえておきましょう。

かかりつけ薬剤師は、患者またはその家族が選ぶと定められています。

薬局が一方的に割り当てる仕組みではありません。

  • 選ぶのは患者またはその家族
  • 説明するのは算定する薬剤師本人
  • 薬局が一方的に決める仕組みではない

国も、患者が選ぶ構造になっていないことを課題として挙げました

選ぶ主体は患者だという原則が、断るときの後ろ盾になります。

かかりつけ薬剤師をやりたくない人からよくある質問

寄せられることの多い疑問をまとめました。

かかりつけ薬剤師は廃止されたのですか?

廃止されたのは、かかりつけ薬剤師指導料という点数の名前です。役割そのものは服薬管理指導料の中に残りました。詳しくは制度の変化をご覧ください。

断ったら減給や評価下げはありますか?

制度上の決まりはありません。ただし職場の運用で不利益を受けたなら、相談先があります。断ったあとの立ち回りにまとめました。

かかりつけ薬剤師を強制されるのは違法ですか?

強制そのものを禁じる条文はありません。ただし通知では、選ぶのは患者だと定められています。根拠は管理薬剤師との違いで解説しました。

かかりつけ手当はいくらもらえますか?

手当の金額を示した公的な統計はありません。薬局ごとに有無も金額も違うため、募集要項と就業規則での確認が必要です。やりたくない7つの理由でも触れました。

一度同意した患者はどうなりますか?

改定前に取得した同意は、そのまま効力を持ちます。患者が取消しを申し出た場合は別です。制度の変化で背景を説明しています。

要件を満たしていなくても任命されますか?

要件を満たさなければ届け出できません。勤務経験や在籍期間が足りなければ対象外です。基準は要件の一覧で確認できます。

夜中に電話が来たら出ないといけませんか?

出られなかった場合は、速やかに折り返せる体制で足ります。ほかの薬剤師が対応しても差し支えありません。原文は時間外の相談のルールに引用しました。

育児中でもかかりつけ薬剤師になれますか?

育児・介護休業法の定める期間中は、週31時間未満でも算定できます。ただし患者への説明が必要です。育児や介護の期間の扱いをご覧ください。

断ると患者に迷惑がかかりませんか?

かかりつけ薬剤師でなくても、通常の服薬指導は同じように行えます。点数も同額になりました。点数が変わらなくなった話で解説しています。

転職先でもかかりつけ薬剤師を求められますか?

調剤薬局なら求められる可能性があります。病院や企業では制度そのものがありません。向く働き方6つで比べました。

まとめ:かかりつけ薬剤師をやりたくない気持ちは、制度の変化と一緒に整理できる

やりたくないと感じる理由は、制度と職場に分かれます。

制度の側は、すでに動きました

点数の上乗せが消え、人数を集める理由は薄くなっています。

時間外の相談も、薬局全体で受けられる決まりです。

残るのは職場の運用という、人が動かす部分だけ。

話し合っても変わらないなら、環境を選び直すという道があります。

いまの職場で消耗し続ける理由は、もうありません。

まずは自分に合う働き方を並べて見比べてみましょう。

次の一歩は薬剤師の転職サイトの選び方から確かめられます。

迷いが残るときは薬剤師の転職で後悔しやすい場面も読んでみてください。

働き方そのものを見直したい人は薬剤師に向いてないと感じる理由が参考になります。

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薬剤師転職ガイド 編集部。薬剤師の転職に役立つ情報を、公開情報・薬剤師の口コミ・各転職サービスの公式情報をもとに客観的に調査・発信しています。「求人票だけでは分からない本当のところ」を、あなたの目線で分かりやすくお伝えし、後悔のない転職を後押しします。

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